ソルトルアーフィッシングにおける人気ナンバー1といえば、なんといってもシーバスです。船で沖へ出ずともショアからも手軽に狙え、そしてルアーへ果敢にアタックしてきます。まさにソルトルアーの王様的な対象魚です。
シーバスフィッシングを始めたいが、どんなリールを選べばよいか悩んでいる方必見!リール選びの基礎知識を解説します。
>>Contents
★スピニング派?ベイト派??
結論からいうとシーバスフィッシングで主に使用されるのは、まだまだスピニングリールが多いでしょう。
しかし近年は淡水のバスフィッシング人気の影響もあり、ベイトリールを使う方も増えています。
ソルトルアー対応のラインナップも各メーカー充実してきました。
もちろんどちらのリールにもメリット、デメリットが存在します。
<スピニングリール>
メリット
・幅広い重さのルアーに対応できるオールラウンダー
・軽量ルアーのキャスト性能
・細いラインが使える
・ハンドルは好みに応じて左右付け替えが可能
・操作が簡単、初心者でも扱いやすい
デメリット
・糸ヨレの起きやすさから生じるライントラブル
・ベールの上げ下げによる手返しの悪さ
<ベイトリール>
メリット
・重量級ルアーの扱いがスピニングを遥かに凌ぐ
・感度が非常に高い→水中の状況がダイレクトに把握できる
ショートバイトも逃さない
・ピンポイントのストラクチャー打ちが得意
デメリット
・バックラッシュの発生 (スプールの回転とライン放出量のバランスの崩れ)
・軽量ルアーのキャストが苦手
・細いラインが扱い難く、キャパシティ(糸巻き量)も少ない
・ルアー着水時のサミングなど、扱いに多少の慣れと技術が必要
バックラッシュを抑えるためには、着水と同時にサミング(親指でスプールを抑えて回転にブレーキを掛けること)する必要がありますが、近年シーバスデーゲームが確立されてきたとはいえ、やはり夜間の暗い状況での釣りがメインとなるため、着水を目視で確認するのは困難です。
すなわち特殊な状況でこそ特性を遺憾なく発揮しますが、裏を返せば使用が限定されるということです。
結論!
やはりスピニングリールが扱いやすい!(初心者の間は特に)
よって、スピニングリールを選ぶことを前提に以下で解説していきます。
★シーバスリールに求められる性能ついて
リールサイズ(番手)について
各メーカー1000番、2500番、4000番など、数字でリールの大きさを示しています。
対象魚や、使用フィールド、キャストするルアーの重量などで適したサイズのリールを選びます。番手が上がればパワーが増す、スプールに巻けるラインの量(ラインキャパシティ)も増える一方、リールの重量も増して長時間の釣りでは疲れやすい等の問題も出てきます。またロッドとのタックルバランスも考慮したいところです。シーバスで一般的に使われる番手は下記程度です。
シマノ 2500~4000番
ダイワ 2000~3000番
※各メーカー番手による大きさは共通ではなく、誤差があります。同番手でも使用するメーカーによって調整が必要です。
ドラグ性能
ドラグとは必要以上の力が加わった際に、自動的にラインを送り出してくれる機能のことです。非常に重要な機能で、HITした魚が激しく暴れてもあらかじめドラグ調整しておけば、ラインブレイクの可能性を大幅に軽減してくれます。大物のヒットや、潮の流れの強いエリア、流れのある河口など、水の流れと相まったシーバスの引きは強烈なものです。
リールの最大ドラグ力は6kg以上を選べばあらゆるシーンで対応できます。
ラインキャパシティ(糸巻き量)
ラインに関してはPEラインの1号前後を最低100m以上巻けるものが必要です。リールにはナイロンやフロロラインの糸巻き量の記載もありますが、飛距離、感度の観点からもシーバスフィッシングではPEラインを主に使用します。使用フィールドが水深のある港湾、遠投の必要な遠浅のサーフ、または流れのある河口部でルアーを流れに乗せて送り込むなど、そういった状況では200mほどラインが巻ければ安心です。
PEラインの使用に関してはシャロースプールも便利です。
例えばシマノの場合、番手の後ろに「S」のアルファベットが記載されているものがこれに該当します。(SS はスーパーシャロー)
同番手の製品と比較してスプールが浅溝になっていて、糸巻き量が少なくなります。リールはスプール外径までラインを巻くことでキャストの飛距離がフルに発揮されます。
ナイロンやフロロラインに比べPEラインは同強度で細く作られています。よってPEを使用する場合、巻いたラインが外径に満たないことがあります。魚へのプレッシャーの軽減や、空気抵抗を考慮した飛距離アップ、または感度の追及などでラインを細くする場合はなおさらです。
その際通常のスプールではラインの量を調整するために下巻きが必要になりますが、シャロースプールではその面倒はありませんし、経済的であるといえます。
またスプールには互換性があるので、同じ機種や、同サイズのシャロースプールに付け替えることも可能です。例えばシマノであれば3000番のリール
に2500Sのスプールが付けられたりします。
リール1機に対していくつかのスプールを所持して、エリアによって使い分けるのもアリです。
実際思わぬライントラブル(激しい絡まりや、ラインブレイクによる消失)などで、替えスプールを所持しておいて助かったことも過去に何度もありました。
出典:Amazon
★価格帯とお勧め機種
値段帯に関しては数千円の安価なものから、5万円以上もする高価なものまで幅広く存在しますが、各メーカー1万、2万円台クラスのエントリーモデルを選んでおけば間違いないと思います。特にダイワ、シマノ製品の信頼はアングラーの間でもトップクラスです。
ダイワ カルディアシリーズ シマノ ストラディックシリーズ
出典:Amazon
国内トップブランドの上記2シリーズは筆者はもちろん、使用ファンの多いシリーズで、初心者のみならず、中級・上級者にもおすすめです。
シーバスフィッシングにおいてこれ以上は必要ないのでは?と感じるほどの高性能を低価格で実現しています。
但しシーバスフィッシングは海水域での使用がメインとなるので、使用後のメンテナンスは必要不可欠です。さっと真水洗い(内部には水を入れないこと)、オイル挿し程度のメンテナンスで、大事に使えば数年は持ちます。
年1回程度オーバーホールすれば更に長持ちするでしょう。
メンテナンスを怠ればどんなに上位機種でもあっという間に不具合が発生します。(体験談)
ちなみに筆者も上記程度のメンテナンスで、ダイワ製のエントリーモデルをかれこれ7年ほど使用しております。(ダイワ 旧カルディアシリーズ)
丈夫で壊れないんですよね。
以上です。皆様良い釣りを!